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登壇資格の変更について

多くの学会では,年会で発表を行う登壇者は学会の会員に限られています。しかし日本高圧力学会では,その結成母体となった高圧討論会の流れを受けて,従来は特に登壇資格をもうけていませんでした。それは,学会員に限らずできるだけ広い分野の方々に,高圧力の科学と技術に関連した研究発表をしてほしいという希望の表れでした。その一方で,研究発表や情報交換を行う母体として学会の果たす役割が大きくなり,その運営に多くの研究者が多大な時間と労力を割くことが必要となってきました。その結果,一方ではきわめて多くの時間を学会運営のために割かなければいけない研究者がいるのに対して,他方では非会員のまま全く学会の運営には参画せず,研究発表や情報交換のメリットのみを享受するという不公平が問題になってきました。また会員数の増減は学会の活動を左右する重要なものですが,近年討論会の発表数は増加しているにもかかわらず,会員数は漸減の傾向をたどっており,学会の運営にも悪影響を与える懸念があります。

幹事会,評議員会では上記の問題に関していろいろ議論を積み重ねてきましたが,高圧討論会に非会員の参加をできる限り奨励するという方針と,現状の問題点を考え合わせ,新しく次のような登壇資格を設けることにしました。 高圧討論会に初めて参加し講演をする方は,従来通り全く資格を問いません。しかし高圧討論会が自分の研究発表をする場であると判断し,続けて研究発表をしようとする方には会員になって頂きます。つまり,2回目以上となる登壇者は,学会員に限ることにいたします。もちろん講演申し込みと同時に入会申し込みをしていただけば,どなたでも参加できます。またそれと同時に,学生会員に関しても,従来は会員と非会員の区別を設けていませんでしたが,たとえ修士の2年間だけでも会員となってもらった方が得になるように,参加登録費等の見直しも行いました。できるだけ多くの学生,研究者が学会員となって,高圧力の科学と技術に関する研究をもり立てて下さることを希望いたします。

会員諸氏におかれても,このような事情を理解して,共同研究者や指導している学生に,ぜひとも高圧力学会の会員となるよう勧めていただくようお願いする次第です。

(学会誌14巻1号 p.74 会告より)

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